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プロジェクトからの報告(2014)

プロジェクトからの報告(2014)

平地健吾 数理科学研究科・教授

(支援共同プロジェクト「Joint Research Training in Pure and Applied Mathematics」)

 2014年秋から東京大学大学院数理科学研究科はプリンストン大学数学教室との共同・研究プロジェクトを開始しました.両大学の数学者の交流は小平邦彦先生(両大学の教授を歴任されました)の頃から長く続いていますが,大学院生の段階での交流は行われていませんでした.第一線の研究者の交流の活性化とともに学生も相互の大学から学ぶ環境を提供することを目標としています.

 プロジェクト初の会議としてプリンストン東京ワークショップ「Geometric Analysis」を2015年3月の第3週に開催しました.「Geometric Analysis」というのは幾何学の問題を微分方程式を用いて表現して研究する分野で,両大学で盛んに研究が進められています.(小平先生の調和積分論にも続くものです).今回は微分幾何のA. Chang教授とP. Yang教授,複素幾何のG. Tian教授がプリンストン大学のポスドク,大学院生をともに会議に参加されました.また両大学の大学院で学位を取得した世界で活躍する研究者もワークショップに招待し,合計27の研究発表と2つの入門的なミニコースが行われました.5日間の参加者は90名を超えました.

 2日目の夜には数理科学研究科で歓迎会を開催しました.偶然,R. Graham教授(プリンストン大学で学位を取得され現在はワシントン州立大学)の還暦祝いを兼ねることになり,大学院時代の友人のスピーチを含んだ大変和やかな会となりました.

 思い返せば,私がプリンストン大学を訪れるようになったのは京都で行われたシンポジウムで C. Fefferman教授に私の発表を聞いて頂いたのが始まりでした.今回はFefferman教授とともに共同プロジェクトのリーダーとなり,若手研究者を紹介し送り出す立場になりました.ワークショップでの研究発表を切っ掛けに大学院生の交流が始まることを期待しています.

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